サウジアラビアの法人旅行管理プラットフォームFlyAkeedは、株式投資とムラバハ・スクークによる資金調達を通じて、9,430万サウジアラビア・リヤル(2,515万ドル相当)の成長資金を調達した。資金調達は、リヤドで開催されたLEAP 2026の期間中に発表された。
株式投資は、サウジアラビアの政府系ファンドである公共投資基金が全額所有する投資会社Sanabil Investmentsが主導し、Artal Capital、stcグループ傘下のコーポレート・ベンチャーキャピタル部門であるtali ventures、Aljazira Capitalが参加した。また、ムラバハ・スクークによる資金調達はArtal Capitalが主導し、株式投資に加えて、シャリーアに準拠した資金調達構造を同社に提供する。
出張を管理する統合プラットフォーム
FlyAkeedはBassam Almohammadi氏によって2015年に設立され、リヤドに本社を置く。同社は、航空券、ホテル、陸上交通の予約に加え、承認、出張ポリシー、支出管理を1つのシステムにまとめた法人旅行管理プラットフォームを提供している。
このプラットフォームにより、従業員は自社が承認したポリシーの範囲内で旅行サービスを予約できる。一方、企業は単一のダッシュボードを通じて、承認フローの自動化、規則や手順の管理、経費の追跡を行える。FlyAkeedは現在、サウジアラビアで150社を超える法人顧客にサービスを提供しており、その中にはPIF、Maaden、Golf Saudi、National Housing Companyが含まれる。
資金は後払いに重点
資金は既存プラットフォームの拡大だけに使われるわけではない。FlyAkeedは、主に大企業向けの統合型後払いサービスの立ち上げと拡大に振り向ける計画だ。このサービスは、法人顧客に旅行費用の請求を精算する際の、より柔軟な条件を提供することを目指している。
つまり、新たな拡大の軸は、予約のデジタル化や承認の整理だけではなく、出張管理とプラットフォーム内の決済メカニズムを結び付けることにある。FlyAkeedが発表した内容によれば、利用企業は旅行手続きと支払い条件を1つの仕組みの中で扱うことになるため、この点は今回の資金調達における最も重要な実務上の変化といえる。
この資金調達が重要な理由
同社はサウジアラビアの法人旅行市場をターゲットとしている。FlyAkeedが引用した数字によると、同国における出張関連支出は2024年に100億ドルを超えており、2033年までにほぼ倍増すると予測されている。情報源は、新サービスの規模や提供開始時期、利用資格や精算条件について詳細を示していないため、現段階で企業向けの展開範囲を正確に特定することはできない。
FlyAkeedによると、この地域の法人旅行は依然として電話、WhatsAppグループ、スプレッドシートに依存しており、同社のプラットフォームはこれらのツールを、ポリシーの遵守状況、支出、承認を監視するシステムに置き換える。資金調達の発表から確実に言えるのは、同社が次の拡大を、旅行管理ツールに加えて、より有利な支払い条件を必要とする大企業の需要と結び付けていることであり、単に予約機能を追加することではない。