カスペルスキーは、中東、エジプト、ルワンダ、パキスタン地域のゼネラルマネージャーであるラシェド・アルムーミニ氏が執筆した記事を通じて、単独のデバイスやネットワークの保護を超えた、地域におけるサイバーレジリエンスの構想を示している。記事は、デジタルトランスフォーメーションの拡大、重要インフラの保護、そして各国の規制要件に従うローカル環境内にデータとセキュリティ運用を維持する必要性を結び付けている。
同社によると、地域における法人向け事業の売上高は、地域が変動に見舞われたにもかかわらず、年の前半に32%増加した。記事では、この成長の要因として、より高度で包括的なサイバーセキュリティソリューションへの需要の高まりを挙げている。また、年の後半にはイベントやプロジェクトが通常のペースに戻ったとしている。
オマーンにおけるローカルホスティングの提携
記事が取り上げる具体的な進展の一つは、カスペルスキーとオマーンのOtechとの新たな提携の発表である。OtechはOmanTelの技術部門に当たる。この提携により、カスペルスキーのセキュリティソリューションをOtechのデータセンター内で国内ホスティングし、同国の顧客が利用できるようにする。
記事によれば、このローカル環境では、Kaspersky XDR OptimumおよびKaspersky XDR Expertの2つのソリューションにアクセスできる。カスペルスキーは、ローカルホスティングを、組織がセキュリティデータの保存場所とその管理方法について、より大きな可視性と管理性を得る手段として位置付けている。さらに、データ主権および規制要件に関する現地法の遵守にも役立つとしている。
実際には、この点は、重要インフラを運用する組織、センシティブな分野で活動する組織、あるいはデータ保存と業務継続性に特定の制限が必要な組織にとって重要である。ただし記事では、ホスティングのアーキテクチャ、オマーン国内に残るデータの範囲、サービス提供開始のスケジュールについて、追加の技術的または契約上の詳細は明らかにしていない。
宇宙システムは人工衛星だけではない
カスペルスキーは、同社の産業制御システム向けサイバー緊急対応チーム(ICS CERT)が作成した、宇宙システムのセキュリティ脆弱性を扱う新たな報告書を基に、その主張を展開している。記事によれば、これらのシステムはもはや孤立しておらず、人工衛星そのものに限定されるものでもない。地上管制局、地上通信リンク、ユーザー通信局、外部第三者のソフトウェアを含むシステムに依存するようになっている。
この相互接続性は、一つのコンポーネントの脆弱性がシステム全体に影響を及ぼす可能性があることを意味する。そのため同社は、宇宙インフラを統合的な保護を必要とするインフラとして扱っている。この主張は、スマートインフラ、石油・ガス、輸送、航空、物流、通信の各分野に加え、宇宙技術への投資が拡大する中で、特に重要性を増している。
なぜこの主張が重要なのか
記事の実務的な価値は、Kaspersky NextやKaspersky XDRの製品を紹介していることだけにあるのではない。相互接続されたコンポーネントへの重要システムの依存による攻撃対象領域の拡大と、規制対象となる組織にとってセキュリティデータの保存場所が重要になることという、相互に関連する2つの流れを浮き彫りにしている点にある。一方、記事に記載された成長率や予測の大半は同社自身が示したものであり、宇宙システムに関する報告書の詳細も、利用可能な本文では完全には提示されていない。
GISEC期間中、カスペルスキーは「サイバー・スクール」と協力して「キャプチャー・ザ・フラッグ」(CTF)競技会も開催する予定であり、政府機関、パートナー、顧客との交流も行う。そのため、この記事は技術的内容を含む企業見解として読むべきであり、市場に対する独立した評価や、発表されたソリューションの有効性に関する詳細が完全にそろった証拠として読むべきではない。