マイアミに本社を置き、AIを活用したWhatsApp経由の送金サービスを提供するFélixは、Andreessen HorowitzとGeneral Catalystが共同で主導したSeries Cラウンドで2億ドルを調達したと発表した。同プラットフォームは米国のラテンアメリカ系移民を対象とし、地域内の家族への送金を簡素化している。
株式投資とデットを組み合わせたラウンド
a16zは8,700万ドルの株式投資を行い、QED Investors、Castle Island Ventures、Switch Ventures、Contour Venture Partners、Endeavor Catalystが参加した。一方、General Catalyst傘下のCustomer Value Fundは、同社の成長を支えるため1億1,300万ドルのデットファイナンスを提供することを約束した。
今回のラウンドにより、Manuel GodoyとBernardo Garcíaが2020年に設立したFélixの累計調達額は約3億ドルとなった。同社はラウンド後の評価額を明らかにしていないが、QED Investorsが2025年に主導した7,500万ドルのSeries Bラウンドと比べ、企業価値は3倍になったと述べた。
送金から会話型金融サービスへ
Félixによると、これまでに総額80億ドルを超える取引を処理し、収益は過去1年間で2.5倍以上に増加した。同サービスは、米国のユーザーとラテンアメリカ11市場の家族をつないでおり、メキシコ、ブラジル、コスタリカ、ホンジュラス、ペルーなどが含まれる。
Félixの体験では、ユーザーは最初から特定の金融商品を選択するのではなく、WhatsApp内で自然言語によりニーズを入力する。Manuel Godoyは、少額融資を受ける難しさなど、自身の移民としての経験が会社設立の理由の一つだったと述べた。
この資金調達が重要な理由
今回のラウンドの実務的な意義は、その規模だけでなく、資金調達の構成そのものにある。同社は、拡大に特化したデットとともに株式資本を得た。これにより、単一の資金源に依存せず、サービスを開発し、追加市場に進出する能力が高まる可能性がある。一方で、同社が条件やコストを詳しく説明していないデット債務も負うことになる。
今回のラウンドは、従来の銀行チャネルだけでなく、メッセージングアプリを通じてユーザーに届くデジタル金融インフラへの投資家の関心を示すものでもある。ただし、a16z cryptoのジェネラルパートナーであるAli YahyaがAIとブロックチェーンネットワークの組み合わせについて述べた内容は投資家の見解を反映したものであり、情報源は、これらのネットワークがプロダクト内でどのように使われているのか、またそこからどのような直接的な業務上の利点が得られるのかを詳しく説明していない。
次のステップと残された疑問
Félixは、資本をサービスの拡充とラテンアメリカの新市場への進出に活用する予定だ。市場ごとに異なる環境の中で一貫した体験を維持できるかどうかが、同社の能力を測る試金石となる。特に、情報源は対象国、新サービス、拡大のスケジュールを明らかにしていない。
今回のラウンドは、Crunchbaseのデータによると、フィンテック企業が2026年上半期に世界で286億ドルを調達し、2025年の同時期から22.7%増加した一方、前年下半期に調達された346億ドルからは17.3%少なかった時期に実施された。