医療技術企業のStryker(ストライカー)は、第3四半期における股関節および膝関節置換手術件数の顕著な鈍化を受け、2026年の売上高見通しを従来の8.3%~9.3%から6.5%~7%へと下方修正すると発表しました。
同社の第3四半期の売上高は前年比7.7%増の65億ドルを記録しましたが、純利益は前年比12.3%減の7億5,300万ドルとなりました。退任予定のケビン・ロボCEOは、この減速は競合他社への市場シェア流出によるものではなく、より広範な経済的圧力に関連していると強調しました。
手術件数鈍化の要因
ロボ氏は決算説明会において、米国の患者が健康保険料の高騰や免責金額(Deductibles)の上昇、さらに保険会社による事前承認の拒否といったコスト負担への懸念から、手術を延期していると説明しました。同氏は、患者が手術を決断する前に、以前よりも長く痛みに耐えるようになっていると指摘しています。
CMR Surgicalとの提携の概要
一方でロボ氏は、軟部組織ロボット企業であるCMR Surgicalへの4億ドルの投資についても言及しました。この提携により、ストライカーは米国市場において同社のロボットの独占販売代理店となります。同氏は、完全買収ではなく戦略的提携を選択した理由として、開発に伴うリスクとコストを低減するためであり、ロボットが商業的に成功した場合には将来的な買収の可能性があると説明しました。
ユーザーおよび業界への影響
この動向は、医療技術および整形外科分野が経済変動や消費者の支払い能力に対して敏感であることを示しており、必要な外科手術であってもその影響を受けることを反映しています。また、大手医療技術企業が財務リスクを軽減するために、戦略的提携を通じてロボット手術分野へ拡大を図る戦略を浮き彫りにしています。