Rilletは、企業価値10億ドルの評価に基づくSeries Cの資金調達ラウンドで、1億ドルを調達した。ラウンドはICONIQが主導し、Sequoia、Andreessen Horowitz、Sequoia Global Equities、Bain Capital Ventures、Oak HC/FT、Battery Ventures、FirstMark、Scale Venture Partners、Creandumが参加した。
今回の新たな投資により、Rilletの累計調達額は2億ドルを超えた。また、ICONIQのパートナーであるSeth Pierrepontが同社の取締役会に加わった。今回のラウンドは、Rilletが約1年の間に実施した3回目のラウンドとなる。
AIを活用した財務プラットフォーム
Rilletは、財務部門向けのエンタープライズ・リソース・プランニング(ERP)プラットフォームを開発している。同プラットフォームは、SalesforceやBrexなどのソースから財務データを自動かつ継続的に収集し、リアルタイムで更新される総勘定元帳に統合する。
その後、AIエージェントが、財務チームが採用する会計方針や統制の範囲内で、さまざまな業務を実行する。従業員は、エージェントを中核的な財務記録システムから切り離して動作させるのではなく、実行された業務を確認・承認し、監査証跡にアクセスできる。
同社はこのモデルを「エージェント型の財務オペレーティングレイヤー」と表現している。財務の専門家とAIエージェントが同じデータ上で作業し、確認と承認を財務ワークフロー内に維持する仕組みだ。
資金調達と製品の拡大
Rilletは、AIエージェントがより複雑な財務業務を担えるようにする製品の開発に加え、プラットフォームを新たな分野へ展開するために投資を振り向ける予定だ。同社は2024年にステルス状態を終え、その後、昨年にはICONIQとAndreessen Horowitzが主導した7000万ドルのSeries Bラウンドを発表した。これはSequoiaが主導した2500万ドルのSeries Aラウンドに続くものだった。
Rilletによると、新規の年間経常収益は過去3カ月で2倍になり、顧客数は600社を超えた。公表された顧客にはMercor、Function Health、Temporalが含まれる。また同社は、テクノロジーおよびAI分野以外にも、バイオテクノロジー、ヘルスケア、フィンテック、物流、プロフェッショナルサービスなどの分野へ拡大を進めている。
この資金調達が重要な理由
今回のラウンドは、RilletがAIを活用した財務プラットフォームの開発から、エージェントが総勘定元帳そのものの内部で手続きを実行し、人による確認と監査証跡をプロセスの一部として維持するオペレーティングレイヤーの構築へ移行していることを示している。同社が発表した顧客数と収益の伸びは、複数の分野で利用が拡大していることを示している。また、EYとの協業と、Accounting Todayのランキングにおける上位20社の会計事務所の半数以上との公式な関係は、新たな財務チームや企業へのアクセスを加速させる可能性がある。
Rilletの最高経営責任者(CEO)兼共同創業者であるNicolas Koppは、今回のラウンドが48時間未満で完了したと語った。同氏は、同社は当初、新たなラウンドを計画していなかったが、顧客数と収益の伸びに加え、財務変革の分野におけるEYとの提携によって、投資家の関心が急速に高まったと付け加えた。