人工知能

カルビー、スナック菓子のサプライチェーン改善に向けたAI搭載システムを開発

日本のカルビーは、全社レベルで生産と在庫に関する意思決定を改善するため、サプライチェーンをシミュレーションするC-BOSSシステムを開発した。同システムは、部門や工場に分散するデータを活用する。ジャガイモの調達、製品の多様性、需要変動の複雑さへの対応を目指している。

2026-08-20
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カルビー、スナック菓子のサプライチェーン改善に向けたAI搭載システムを開発

日本のカルビーは2026年7月、C-BOSS(Calbee Business Optimization Simulation System)と呼ばれるサプライチェーンのシミュレーション・最適化システムを開発したと発表した。同システムは、社内の部門や各種業務に分散しているデータを集約し、サプライチェーン全体のシミュレーションに利用することで、各部分を個別に処理するのではなく、全社レベルで最適化に関する意思決定を行えるようにする。

このプロジェクトが重要なのは、1949年創業で、ポテトチップスや「じゃがりこ」などのスナック菓子を生産するカルビーの事業特性に関係している。同社のサプライチェーンは、ジャガイモの栽培時期、生産地域、気象条件の影響を受ける一方、工場、製品、市場のニーズは時間の経過とともに変化する。

従来の手法では管理が難しいサプライチェーン

カルビーは、北海道で栽培されたジャガイモを、収穫期から翌春頃まで続くサイクルの中で使用しており、収穫物を貯蔵し、段階的に利用している。その後、異なる供給源や地域を含む新たな調達サイクルが始まる。この流れにより、原材料の管理は需要と生産を単純に一致させるだけの場合よりも複雑になる。収穫物の品質や時期、保管条件が、その後の意思決定に影響するためだ。

また、本文によると、同社は1000を超える在庫・製品保管単位を扱っており、製品ごとに工場の生産能力も異なる。スナック菓子の需要は、季節、キャンペーン、新製品によって変化する一方、製品の賞味期間があるため、在庫を無制限に増やすことはできない。そのため、ある拠点で生産を移管したり在庫を調整したりする決定が、他の工場や業務に影響を及ぼす可能性がある。

分散したデータから統一された意思決定へ

C-BOSSの開発以前、各部門はそれぞれ個別にデータを収集し、変化に対応していた。カルビーは、特に需要や供給の状況が同時に変化する場合、この方法では全体的な意思決定が難しくなると考えている。新システムは、意思決定がネットワーク全体に及ぼす影響を評価し、その上で会社の目標により整合した計画を選択できる仕組みの構築を目指している。

同社は2023年、S&OPの枠組みの中で、業務とサプライチェーンの統合計画を担当するチームの設置を開始した。既製ツールやその他の選択肢を比較した後、システムを社内で開発することを選択した。同社は、既製パッケージのツールでは、ジャガイモのサプライチェーンに固有の特性や、部門横断的な業務最適化に関するニーズへの対応が不十分だったと説明している。また、システム開発においてより高い柔軟性を維持することも望んでいた。

なぜこの進展が重要なのか

C-BOSSの役割は、計画における一つの工程を自動化することにとどまらない。このプロジェクトの基本的な価値は、原材料、生産、在庫、配送に関する意思決定を一つのモデルに統合することにある。カルビーにとって、これにより意思決定を実行する前にその影響を把握できる可能性があり、問題を事後的に処理することへの依存を減らせる。ただし、本文にはコスト削減額、予測精度の向上、全面的な適用範囲に関する数値は示されていないため、現時点でシステムの事業上の成果を測定することはできない。

このプロジェクトは、複雑な産業オペレーションの管理にAIとシミュレーションを活用する例である。そこでは、問題はデータ不足だけでなく、各部門にデータが分散していることや、それを共通の意思決定に変換することの難しさにもある。カルビーの経験は、意思決定が一般的なソフトウェアではカバーされない業務上の特性と結び付いている場合、専用ツールの開発が望ましい選択肢になり得ることを示している。

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