2026年9月7日に公開された動画から、ロボタクシーのTesla Cybercabには、画面に表示される仮想ジョイスティックを指で動かして操作する、隠された手動運転モードがあることが分かった。これは、Teslaがステアリングホイールやペダルなしで設計した車両を運用するための解決策を示すものだが、同社はこれまでこのモードを公に紹介していなかった。
Matthew SkrzypczakはXに動画を投稿し、Cybercabに乗り込んだ際、画面が通常とは異なる構成で表示されたと説明した。彼は、このモードを見せるべきではなかったのかもしれないと感じたと書き、その後、このモードを使って車を運転しようとした。
隠されたモードはどのように機能するのか?
映像では、車内唯一の画面が2つの部分に分割されている。左側には仮想ジョイスティックを含む運転インターフェースが表示され、客室のドアを閉めるよう求める警告、ドアを開けるボタン、サポートを要請するボタンも表示されている。一方、右側には車両周囲のカメラからのライブ映像が表示されているが、側面カメラの映像は、スーパーチャージャーの近くにある以前の位置のフレームで固定されているように見えた。
入手可能な情報によると、このインターフェースは、車両を人が移動させる必要がある場合、例えば倉庫内で再配置したり、狭い場所から出したりする際に車を動かすために設計されたものだ。車にはこのような状況で使える物理的な操作装置がないため、画面上のジョイスティックが限定的な代替手段となる。
なぜこの発見が重要なのか?
このモードの重要性は、Cybercabの設計上のメッセージと、実際の運用上のニーズとの矛盾にある。Teslaは、車が自動運転するためステアリングホイールやペダルは必要ないという前提で車両を紹介してきた。しかし、手動運転インターフェースの登場は、少なくとも一部の状況では、人間が車を動かすための手段が実際の運用に必要であることを示している。
ただし、この発見は、Cybercabが公道で手動運転できる従来型の車になったことを意味しない。元の資料は、このインターフェースの使用範囲、速度、作動条件を特定していない。また、このモードが作業員だけに利用可能なのか、それとも駐車場や倉庫内での低速の操車専用に設計されているのかも明らかにしていない。
規制上の背景
Teslaは2026年9月3日、テキサス州オースティンでCybercabのサービスを開始した。同日、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)は、ステアリングホイール、ペダル、ミラーを備えない車両をどのように認証するのか、また、運転者のいない車両に一部の連邦安全基準を適用しないと判断したことについて審査を開始した。この審査の対象は約1,000台に及ぶ。
この文脈では、ジョイスティックの重要性がさらに増すが、それだけで規制上の根本的な疑問に答えられるわけではない。すなわち、自動運転車に人間の介入が必要になったとき、従来の運転引き継ぎ手段が存在しなければ何が起きるのかという問題だ。Electrekの見方では、タッチ式ジョイスティックは駐車場内で車をゆっくり動かすには適している可能性があるが、緊急時に本物の操作装置に代わる明確な手段とは見えない。
certi.newsの見解
ここで実際に起きた変化は、ユーザー向けの新機能が開始されたことではなく、手動操作を完全に不要にするという考えに基づく車両において、Teslaが公に明らかにしていなかった運用レイヤーが姿を現したことだ。このインターフェースの範囲と、その使用に関する責任は、特に米国の審査が続く中で、依然として未解決の問題である。Cybercabにはステアリングホイールとペダルを備えた試験モデルが以前から登場しており、Tesla取締役会長のRobin Denholmは10月、必要になれば車両にこれらの装置が搭載される可能性があると述べた。