人工知能

CADDi、AI搭載の産業データプラットフォームを開始、製造業の「オペレーティングシステム」構築を目指す

CADDiは、分散した製造データを結び付け、AIを活用して分析する産業データプラットフォーム「CADDi」を発表した。同プラットフォームにはCADDi ExplorerとCADDi Agentの2つのツールが含まれる。同社は、暗黙知や分断されたシステムへの工場の依存に対処することを目指しているという。

2026-08-20
1 分で読めます
10 閲覧数
certi.news
CADDi、AI搭載の産業データプラットフォームを開始、製造業の「オペレーティングシステム」構築を目指す

日本のCADDiは2026年8月6日、分散した製造データを集約し、AIと結び付けることで、製造企業の業務を支援する産業データプラットフォーム「CADDi」を発表した。同プラットフォームには、CADDi ExplorerとCADDi Agentという2つの主要製品が含まれ、同社はこれを産業データの共通運用層を構築する試みと位置付けている。

発表は東京で開催されたイベントで行われ、詳細は8月18日に公開された。CADDiは、AI技術の急速な進歩が産業知識に同じ程度の影響を及ぼしていないとみている。製造業では現在も、文書化されていない蓄積された知見や、異なるシステムや部門に分散したデータに大きく依存しているためだ。

分断されたデータと暗黙知の課題

同社によると、設計図面、CADデータ、ERPシステムなどの製造ツールは、企業内で別々に運用されていることが多い。そのため、全社レベルでデータを共有することが難しく、従業員が直接の担当範囲外にある情報へアクセスする能力も制限されている。

CADDiは、産業業務に必要な知識や経験の80%以上が、システムや構造化された文書ではなく、従業員の経験の中に存在すると指摘している。100を超える製造工程を含む環境では、ある段階でのミスや情報不足が手戻りや工程の前段階への差し戻しにつながる可能性がある。これにより運用コストが上昇し、問題の発生源の特定も難しくなる。

アクセスと分析のための2製品

CADDi Explorerはデータ探索エンジンとして機能し、CADやERPなどのシステムに分散する製造データを分析し、単一のインターフェースから検索できるようにする。同社によると、このツールは異なるデータを結び付け、各ユーザーに付与された権限の範囲に応じて表示する。これにより、さまざまな部門の従業員が、それぞれの目的に関連する情報を見つけやすくなる。

一方、CADDi Agentは、各企業固有の業務データや基準に基づくAIエージェントである。CADDiによると、製品基準の標準化、コスト削減、不良分析、リスク予測に関連する業務など、一連の分析作業を自動で実行できる。これにより、反復的な手作業を減らし、組織内に蓄積された知識の利用範囲を広げることを目指している。

実際に何が変わるのか

CADDiは、このプラットフォームを既存の製造システムすべてに取って代わるものではなく、それらの間のデータを結び付け、関係性や意味の理解を付加する層として提示している。設計図面だけでは、運用上の完全な意味を持たない場合がある。設計図面は、材料、製品、部品表、品質問題などと関連付けられている可能性があるためだ。同プラットフォームは、こうしたつながりを示す意味的なデータマップを構築し、AIが実際の業務の文脈で利用できるようにすることを目指している。

公開された説明によると、同プラットフォームは、製造データの取り込み、データ間の意味や関係の整理、実用的な用途に向けた製品の提供という4層のアーキテクチャで構成される。またCADDiは、6つの産業分野をカバーする専門製品群を開発する意向を示しており、企業データや社内知識を中心にプラットフォームの拡張を続けるとしている。

プラットフォームの背景

CADDiは2022年6月、設計図面データの検索と活用に重点を置くクラウドサービス「CADDi Drawer」の提供を開始した。同社によると、新たなCADDiプラットフォームは、こうした知見をより広い枠組みの中に再構成し、データの種類やシステムごとに個別に扱うのではなく、さまざまな製造データを包含する。

同社はこの取り組みを、暗黙知から検索・活用可能な知識への移行を加速するというビジョンと結び付けている。ただし、プラットフォームの実際の効果は、企業が投入するデータの品質や、各組織内の異なるシステムやプロセスを結び付ける能力に左右される。

ニュースの出典
MONOist Japan
原文を開く ↗
c
著者

certi.news

同じカテゴリー

おすすめ記事

すべてのニュースを見る