ハノーバーで開催されたIAA Transportationでは、電動商用トラック部門が技術的に異なる段階へ近づいていることが示された。CATLは航続距離最大1000キロメートルのバッテリーを発表し、Zerovaは最大1440キロワットの出力を持つ充電器を披露した。しかし、こうした進展は、大手トラック・バスメーカーが欧州連合(EU)の排出削減目標の延期を求める動きと同時に起きた。これは、技術が提供できるものと、企業が商業的に実行可能と考えるものとの間の溝が拡大していることを示している。
筆者のSteve Hanleyは、展示会から届いたニュースには相反する二つの側面があると見ている。一方では、バッテリーと充電のソリューションが急速に進歩している。他方では、商用輸送のゼロエミッション化への移行が、電力コスト、充電ステーション不足、拠点を電力網に接続するまでの遅さに関連する抵抗に直面している。
現在のトラック仕様を上回る技術
Teslaは今年の展示会を、欧州向けに改良したTesla Semiのバージョンを披露する場として活用している。Standard Range版は1回の充電で最大550キロメートルの航続距離を提供し、最大800キロワットの充電出力に対応する。記事によれば、一部の読者は、欧州の大型電動トラック市場で現れ始めた仕様と比べると、これらは相対的に平凡だと考えた。
CATLは展示会でTechtrans IIバッテリーを発表した。同社によれば、航続距離は最大1000キロメートルで、メガワット出力の超急速充電を用いると25分で80%まで充電できる。バッテリーは、大型車または中型車の車体のさまざまな位置に搭載できるよう設計されており、バスの屋根も含まれる。
このバッテリーの重量エネルギー密度は1キログラム当たり170ワット時で、CATLによれば業界平均を13%上回る。また、同社はサービス寿命を12年または150万キロメートルと定めており、その時点でもバッテリー容量の70%を維持する。
CATLはOctopus Energyと協力し、商用車向けのバッテリー交換ソリューションも推進している。また同社はDHL Groupと、欧州でグリーン充電回廊を開発するための覚書を締結した。これには、DHLの物流拠点向けのエネルギー貯蔵システムとエネルギー管理プラットフォームに加え、バッテリー交換と超急速充電の実証プロジェクトが含まれる。
一方、Zerovaは商用車向けに最大1440キロワットの出力に対応するMCS充電器を発表した。これは記事で言及されたTesla Semiの充電器の出力のおよそ2倍に近い。同システムは、フリートの車庫と長距離道路沿いの充電拠点を対象としており、欧州でMCS充電規格が成熟するのに合わせてインフラを拡張できる設計となっている。
問題はもはや技術だけではない
こうした発表にもかかわらず、DAF Trucks、Daimler Truck、Iveco、Scaniaを含む欧州の大手トラック・バスメーカー7社の経営陣は、大型トラックの排出量に関して提案されている規則を3年間延期するよう求めた。各社は、インフラ不足と電力コストの高さにより、現状では顧客にとってゼロエミッション車が商業的に合理的ではないと主張している。
現在の欧州規則では、新型大型車の二酸化炭素排出量を、2025年の水準と比べて2030年までに43%、2035年までに64%、2040年までに90%削減することが企業に義務付けられている。これらの目標を守らない企業には多額の罰金が科される。しかし、欧州自動車工業会によれば、現在、ゼロエミッション大型車が新型大型車に占める割合はわずか2.4%である。
各社は、充電ステーションの展開を加速し、電力網への接続にかかる時間を短縮し、二酸化炭素排出量に連動した道路料金を拡大するとともに、排出量取引の収益をインフラ整備とゼロエミッション車の購入促進に再投資するよう求めている。
なぜこの対立が重要なのか?
この対立は、議論を「適切な技術は存在するのか」という問いから、「輸送システムは必要な速度でそれを受け入れられるのか」という問いへ移している。CATLのバッテリーとZerovaの充電器は、航続距離とエネルギー補給時間が、以前のように技術的な制約ではなくなりつつあることを示している。しかし、それだけで電力コスト、電力網の利用可能性、充電ステーションへの資金調達、フリートの運行スケジュールとの調整といった問題が自動的に解決されるわけではない。
元Daimler Truck幹部のRustam Kocherや、Transport & EnvironmentのStef Cornelisを含むクリーントラック支持者は、基準の弱体化に反対している。彼らは、欧州企業が2025年の排出削減目標である15%を期限より1年前に達成したこと、そして最初の二酸化炭素基準の適用開始に伴い、欧州での電動トラックの登録台数が50%以上増加したことを示すデータに基づいている。また、記事によれば、目標の適用後、Daimler Truckにおけるゼロエミッション車の比率は、1回の報告期間中に3倍になった。
記事が伝える推計によれば、2030年の目標を維持することで、新たなディーゼルトラック約6万台の販売を防げる可能性があり、これは約200万台の乗用車が排出する量に近い排気ガス排出を回避することに相当する。また、電動トラックは2035年までに欧州の石油輸入を22%削減し、企業に月約1800ユーロの燃料費節約をもたらす可能性があり、欧州連合(EU)経済への累積効果は約280億ユーロと見積もられている。
編集上の見解
記事で最も強い論点は、規制の後退が短期的にはメーカーへの圧力を和らげる可能性がある一方、車両とインフラへの投資を遅らせ、特に中国や米国の競合企業に欧州の電動トラック市場でより大きな機会を与える可能性があるという点だ。対照的に、技術の進歩は各フリートと各経路の実際の経済的実現可能性を検証する必要性をなくすものではなく、現在のインフラが求められる移行を支えられることを、それだけで証明するものでもない。
記事に記載された一部の数値と推計は、企業または擁護団体の発表として示されている。また、メーカーによる目標延期の要請は、利用可能な本文において、欧州が修正を最終決定したことを意味しない。したがって、最も重要な進展は単独のバッテリーや充電器の発売ではなく、市場が示す能力に政策とインフラが追いつくのかをめぐる対立が激化していることだ。