BYDはSealion 08をOceanシリーズの新たなフラッグシップモデルとして発売し、完全電動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)の2種類を展開した。今回の発売は、同社の車両に搭載される運転支援システム向けに、4Dミリ波レーダーチップの量産をBYD Semiconductorが開始したことと同時に行われた。
8種類の仕様を持つ大型車
Sealion 08は、異なるパワートレインの選択肢を組み合わせた8種類の仕様で提供され、5人乗りまたは6人乗りも選択できる。中国で発表された価格は229,900元、約34,216ドルから279,900元、約41,657ドルまでとなっている。
DM-iシステムを搭載したPHEV仕様の公称電動航続距離は、後輪駆動モデルで400キロメートル、全輪駆動モデルで350キロメートル。完全電動仕様は、構成に応じて公称航続距離が900キロメートルまたは800キロメートルで、価格は239,900元から279,900元までとなる。
この車両には第2世代のBladeバッテリーが搭載され、資料によると、10%から70%までを5分、または10%から97%までを9分で充電できる急速充電機能を備える。さらに、運転支援システム「God’s Eye B」、拡張現実技術を統合した26インチのヘッドアップディスプレイ、後席エンターテインメントディスプレイ、2列目のリクライニングシートも搭載する。
BYD Semiconductorの4Dレーダーチップ
BYDによると、半導体部門であるBYD Semiconductorは、28ナノメートルの車載向け専用製造プロセスで製造される新型4Dミリ波レーダーチップの量産を開始した。このチップは、BYDが社内開発したスマートドライビングチップ「Xuanji A3」を中心とするアーキテクチャを採用している。
4Dレーダーは、従来のミリ波レーダーと異なり、高さ方向の角度情報を提供できる。この情報について同社は、認識システムが複雑な都市道路環境に対応するのに役立つとしている。このチップは高速インターフェースのMIPI CSI-2と複数の一般的なSerDesモジュールに対応し、複数のスマートドライビングチッププラットフォームへの接続を可能にする。
BYD Semiconductorの数値によると、このチップは400メートルを超える距離にある物体を検知でき、水平方向の角度分解能は0.8度、駐車用途における距離分解能は最大0.05メートルとなる。
この発売が重要な理由
今回の進展は、BYDのラインアップに新型モデルを追加することにとどまらない。センシングシステムの主要チップを自社生産することは、バッテリーから運転支援部品に至るまで、同社が垂直統合の範囲を拡大していることを示している。実際には、これによりBYDはシステムの設計と統合をより大きく管理できる可能性がある。ただし、資料では生産規模や、このチップが他のモデルにも使用されるかどうかは明らかにされておらず、航続距離の数値やレーダー性能について独立した検証も示されていない。
また、記載された価格と仕様は中国市場に関連するものであり、資料ではSealion 08が中国国外でいつ発売されるかは明らかにされていない。航続距離と充電速度の数値についても、試験条件や使用された基準を踏まえて解釈する必要があるが、これらの詳細は情報源に記載されていない。