アントワープに本拠を置くWindroseは、同社の重量級トラックR700の電動アクスルに組み込んだ電動パワーテイクオフ(EPTO)ユニットを開発し、800ボルトの高電圧プラットフォームを通じて最大70キロワットの電力を供給する。同社によると、このユニットはおよそiPadほどの大きさで、アイドリング状態のディーゼルエンジンに依存せず、トレーラー機器を稼働できる。
Windroseは今回の取り組みで、スロープや架台を備え、独立した動力源を必要とする専用トレーラーを使用する自動車輸送車両を対象としている。記事によると、同社はこうした機器の稼働要件に適合する既存のEPTOソリューションを見つけられなかったため、このユニットを設計し、社内で設計した電動アクスルに直接統合した。
パワーテイクオフユニットの役割とは?
従来型トラックのPTOは、エンジンやトランスミッションから動力を取り出し、ダンプボディー、クレーン、ポンプ、除雪プラウなどの外部機器を稼働させるための接続点として機能する。一方、電動トラックには、この電力を供給するために回転させ続けられる内燃エンジンがない。そのため、バッテリーから電力を取り出し、機器用の機械的動力へ変換する電動モーターとパワーエレクトロニクスが必要になる。
このソリューションは、従来型のトランスミッションを持たず、独立した電動モーターを使用するトラックで特に重要性を増している。多くのトレーラー、ポンプ、クレーン、その他の機器は、もともと機械式PTOシステムで動作するよう設計されているため、互換性のある電気インターフェースを提供することは、電動トラックの運用者にとって実務上の課題となる。
実際には何が変わるのか?
EPTOを電動アクスル内に統合することで、輸送トラックは、トレーラーに別個のディーゼル動力源を取り付けたり、外部ソリューションに依存したりする代わりに、同じ駆動システムから機器を稼働させる追加能力を得る。公表された出力は70キロワットだが、記事では、ユニット稼働中のバッテリー消費量、利用可能な稼働時間、さまざまな種類の機器やトレーラーとの互換性の仕組みについては詳しく説明されていない。
この取り組みは、試験でWindrose R700が注目を集めた後に行われた。記事によると、同トラックはアリゾナ州のI-10輸送回廊において、コルトンからバッキーまで578マイルを超える距離を走行し、総重量75,000ポンドの積載物をけん引した。ただし、この試験だけでEPTOユニット稼働中にその距離を達成したことを意味するわけではない。それでも、同社が重量級トラック向けの統合型電動ソリューションを提案する背景を示している。
なぜこのニュースが重要なのか?
重量輸送の電動化における課題は、トラックを動かすことだけにとどまらず、トラックに関連する機器を稼働させることも含まれる。この観点から、EPTOユニットは、電動トラックの能力と自動車輸送車両や専用機器の要件との間にある隔たりを縮める可能性がある。北米貨物効率評議会(NACFE)の新興技術担当アドバイザーであるKen Northも、このユニットについて、高速道路上での電動トラックの用途を拡大する可能性があると評している。
しかし、入手可能な情報では、商用提供の可否、既存機器との互換性、70キロワットの稼働がトラックの航続距離に与える影響、統合コストに関する実務上の疑問は依然として未解決である。そのため、現時点でこの開発の価値は、電動トラックにおける重要な統合上の課題に対処する点にあり、Windroseのプラットフォームが全面的に優れていることを単独で証明するものではないように見える。