テスラは、自社のRobotaxiサービスの車両が、車内または直接的な制御系統内に運転手や人間の監督者がいない状態で、合計100万マイルを走行したと発表した。この発表は、2026年9月3日に開催されたCybercabイベントで、テスラのAutopilotおよび人工知能担当副社長であるアショク・エルスワミ氏が行った。
この数字は、同社が約6週間前に示した最新情報の2倍を超える。7月22日に開催された第2四半期決算説明会で、テスラは自社の車両群が監視なしの運転モードで38万マイルを走行したと述べ、これらの走行について「注目すべき事故」は記録されていないと説明していた。記事によると、同社はその後の6週間でさらに62万マイルを追加した。
安全運転手から監視なしの運用へ
テスラは2025年6月、テキサス州オースティンでRobotaxiサービスを開始した。当初、車両には「安全運転手」が前席に乗車し、問題が発生した場合に一部の操作装置へアクセスできる体制が取られていた。その後、同社は追跡車両の使用へ移行し、さらに人間による介入を、必要に応じた遠隔操作が可能な程度まで縮小した。
テスラは「監視なし」という用語を、車両と車載ソフトウェアが、人間が運転に関与することなく、運転に必要な認識および制御の処理を担うことを示す言葉として使用している。これは、同社がRobotaxiと呼ぶサンフランシスコ・ベイエリアの別の輸送サービスとは異なる。記事によると、同サービスは実際には従業員がModel Yを運転し、一部の時間帯にFSDシステムを作動させている。
この数字が重要な理由
監視なしの走行距離が急速に増加していることは、テスラが人間の運転手なしで実際に運用する規模を拡大していることを示している。サービス開始当初は、走行距離の大半が監視下にあった。しかし、この数字だけでシステムが大規模展開に対応できることが証明されるわけではない。記事によると、以前の38万マイルは大きな数字に見えるものの、平均的な米国人が生涯に走行する可能性のある距離にさえ届かず、道路状況、介入率、都市間の走行分布もデータでは詳しく示されていない。
利用可能な数字は、前の2四半期でそれぞれ約90万マイルにとどまっていた有料Robotaxiの走行距離が、今四半期に再び増加に転じる可能性を示している。ただし、この推論は発表された監視なし走行距離に基づく推定にすぎず、情報源は当四半期の有料走行について最終的な数字を示していない。
Waymoとの差と現在の制約
監視なしの走行距離で見ると、テスラは依然としてWaymoに大きく遅れている。Waymoは前週、走行距離が2億マイルを超えたと発表し、14都市でサービスを提供しており、追加の都市も計画している。比較すると、100万マイルはテスラにとって重要な運用上の段階を示すものの、2023年に100万マイルの壁を突破して以来Waymoが積み上げてきた運用規模に近づいたことを示す証拠ではない。
また、Cybercab車両に関連する展開も、開始当初は限定的になる可能性がある。記事が引用する報道によると、オースティンで展開用に登録されたCybercabは45台で、同地のRobotaxiサービス向けに登録されたModel Yの約10分の1に当たる。ただし、登録車両のうち実際に稼働しているのは、いずれの時点でもごく一部にすぎない。サービスは依然として限定された地理的区域に限られており、テスラは購入済みのソフトウェアを顧客が同様の自動運転サービス内で利用できるようにもしていない。したがって、今回発表された成果は、監視なしの試験および運用が拡大していることを示すものではあるが、信頼性、限定区域外への拡張可能性、実際の商用サービス規模に関する疑問を解消するものではない。