マサチューセッツ州の連邦裁判所は、著作権者が、侵害が存在するという主観的な信念に基づき、たとえその信念が不合理または自己の利益に偏ったものであっても、オンラインプラットフォームに削除通知を送付できる可能性があると判断した。Electronic Frontier Foundation(EFF)は、法律事務所Brown Rudnick LLPと共同でChannel 781 Newsを代表して提起した訴訟について、第1巡回区控訴裁判所に控訴する予定である。
Channel 781は、マサチューセッツ州ウォルサム市の地域問題を取材する、独立したボランティアのジャーナリストで構成されている。同団体は、同市のパブリックアクセステレビ局であるWaltham Community Access Corporation(WCAC)が制作した地方政府会議の録画から、短くニュースに関連した抜粋を公開していた。
2023年9月、WCACはYouTubeに対し、Channel 781の投稿に含まれる15本の動画を対象とする3件の削除通知を送付した。YouTubeは動画を削除し、その後、地方選挙の数日前に、スリーストライクポリシーに基づいてアカウント全体を一時的に停止した。これに対し、Channel 781は、著作権者が削除通知で重要な虚偽の表明を故意に行った場合に損害賠償を請求できる、デジタルミレニアム著作権法(DMCA)第512(f)条に基づく訴訟を提起した。
争点はフェアユースをめぐるものだった
Channel 781は、WCACが同団体を著作権侵害で告発する前に、フェアユースの問題について誠実な評価を行わなかったと主張した。フェアユースは、一定の状況において、批評、論評、新たなコンテンツの制作などを目的として、許諾なく保護された素材を使用することを認めるものであり、それ自体は著作権侵害に当たらない。
EFFが示した事実によれば、通知を送付したWCAC職員のChris Wanglerは、評価に関連する複数の要素を考慮しなかった。Channel 781が使用したのは録画の比較的小さな部分であり、元の録画は創作的な作品というよりも、公開の政府会議や事実を記録したものだった。また、WCACは、抜粋の使用が録画の市場に損害を与えたかどうかについて、ほとんど、あるいはまったく注意を払わなかった。
この訴訟では、著作権と直接関係しない動機を示す証拠も指摘された。WCACは、地方当局者を批判したり、政治的立場を示したりするために録画が使用されたことに異議を唱えた。また、Channel 781が、WCACが誤ってオンラインで公開していたウォルサム市長候補の選挙声明を掲載してから間もなく、地方選挙の期間中に通知を送付した。
裁判所は何を判断したのか?
裁判所は、こうした事実にもかかわらず、WCACにはChannel 781の抜粋が著作権を侵害しているという、誠実な主観的信念があったと結論付けた。裁判所は、Wanglerがフェアユースに関する情報を確認し、この原則を説明するYouTubeの短い動画を視聴したことに重点を置いた。また、Wanglerは、フェアユースの利益を受け得ると考えた動画と、そうではないと考えた動画を区別していた。
この基準に基づき、裁判所は、第512(f)条がフェアユースについて「完全な、あるいは少なくとも合理的な」分析を要求していないと判断した。裁判所は、Channel 781の動画自体が著作権を侵害しているとは認定しなかった。むしろ、抜粋が短く、公開された政府の事実記録から取られていること、また、その選択がニュース価値に基づき、見つけ、共有し、議論しやすくするためのものだったことから、同団体が示したフェアユースの主張は強いと認めた。
なぜこの判決が重要なのか?
EFFは、主観的な基準だけを採用すると、著作権者が合法的な言論をインターネットから容易に削除し、その後、侵害があると信じていたと表明するだけで責任を回避できるようになると述べている。この点は実務上重要である。複数の通知は個々の抜粋を削除するだけでなく、Channel 781の場合のように、選挙前にチャンネル全体を停止させる可能性もあるからである。
これはEFFによる判決の解釈であり、紛争の最終的な結論ではない。裁判所は、WCACによるフェアユース分析が「欠陥のあるものだった可能性がある」と指摘したが、その基準によってWCACが示した信念を退けることができるとは判断しなかった。EFFが発表した次の段階は、第1巡回区控訴裁判所に判決の再審理を求めることであり、誤った削除通知に関する責任の範囲が、今後の司法審査の対象となる可能性があることを意味する。