9月18日に終了した週のSemiconductor Engineeringのレビューは、チップ業界における一つの方向性を反映する幅広い動きをまとめている。AI需要の成長により、企業と政府はメモリ、データセンター、先端製造、パッケージング、電力の間で投資を再配分している。しかし、この拡大は均等に進んでいるわけではない。先端ノードの高コスト、国内インフラの不足、セキュリティとサプライチェーンのリスクが、明確な制約を設けている。
メモリが競争の中心へ
InfineonはNORフラッシュおよびF-RAM事業を、現金11億2,000万ドルでWinbondに売却することに合意した。取引は2027年後半に完了する見込みだ。レビューによると、この動きによりInfineonは半導体事業の中核にリソースを集中できる一方、Winbondにとってはメモリポートフォリオの拡大となる。
米国では、SK hynixがIntelとメモリチップの製造について予備的な協議を行っている。Intelのオハイオ工場の一部を借りるか、Intelおよびクラウドサービスプロバイダーと合弁会社を設立する可能性がある。ただし、SK hynixは計画も最終合意も存在しないと確認した。別の動きとして、Micronはサーバー向けの容量512ギガバイトのDDR5モジュールを発表した。これはDRAMダイを垂直に積層し、TSVを用いて接続するものだ。
これらの動きは、メモリ容量とその統合方法が、プロセッサーから独立した単なる部品ではなく、AIインフラ設計の一部になったことを示している。TrendForceはまた、NORフラッシュの供給が年末まで逼迫した状態を維持し、大容量製品の価格が90%から110%上昇する可能性があると予測している。
AIは競争をチップからシステムへ拡大
Huaweiは、コンピューティング、接続、ストレージをカバーする11種類のAIチップのポートフォリオを明らかにした。同社によると、Ascend 960プロセッサーは950シリーズと比較してコンピューティング性能を2倍にし、2つのバージョンが計画より前倒しで2027年に登場する。Huaweiは、単一チップの性能上の制約を補うため、システムレベルでの拡張に依存している。
AI Infra Summitでは、Cornelisがシステム内およびシステム間のスケールアウトネットワーク向けのオープンアーキテクチャを発表した。接続ファブリックに組み込まれたプログラマブルコンピューティングに加え、2億500万ドルの資金調達とQualcommとの協業も発表した。他社は、データインターフェース、ファブリックに直接接続されたGPUメモリ、共有メモリ、毎秒1.6テラビットの光接続、AIおよび高性能コンピューティングシステム向けのマルチダイ接続に関するソリューションを発表した。
McKinseyは、推論ワークロード向けに最適化されたチップへの需要が高まっていると指摘している。一方、Amazon、Google、Meta、Microsoftは、半導体企業と協力してカスタムチップを設計し、場合によっては商用販売することを検討している。また、Axelera AIやAmbarellaなどの企業は、継続的な推論とエッジAIを対象とするプロセッサーを投入した。
先端ノードと製造:コストの高い不均衡な成長
CSISは、2ナノメートル技術によるチップ設計のコストを約7億2,500万ドルと見積もっている。28ナノメートルでは4,800万ドルである。この差により、先端チップの開発は大半の企業の範囲外となり、設計資金と製造能力が、半導体政策において相互に結び付いた二つの課題となっている。
MediaTekはスマートフォン向けプロセッサーDimensity 9600 Proを発表した。同社初の2ナノメートルプロセッサーであり、生成AIアプリケーション向けに改良されたNPUを搭載する。2ナノメートル未満の製造では、寸法の小型化と誤差許容幅の縮小により、テスト、計測、検査、製造の結び付きが強まっている。
一方、CSETによると、2025年に中国の半導体装置企業の世界シェアは、CMP装置で12.6%、エッチングおよび洗浄装置で10.2%、成膜装置で9.8%に上昇した。リソグラフィーは依然として弱点であり、中国サプライヤーの組立・テスト・パッケージング装置におけるシェアは低下した。
米国を超えて広がる投資地図
拡張計画は北米とアジアに分散している。日本と米国は、米国におけるチップ工場の可能性について協議している。また、GlobalFoundriesとMarvellの間では、バーモント州におけるシリコンゲルマニウムの生産能力を増強する拡大契約が結ばれ、Air Productsはアリゾナ州のガス供給インフラに2億5,000万ドルを投じる計画を立てている。IBMはニューヨーク州アルバニーで量子チップを製造する10億ドルの連邦助成を完了した。同社は、最初の量子チップが現在300mm施設を通過しており、別途10億ドルを投資していると述べた。
インドでは、Applied Materialsが2035年までに最大50億ドルを投資する計画を発表した。これには、140エーカーのチップ研究複合施設、サプライチェーン、開発、人材の大幅な拡充が含まれる。Fujifilmはグジャラート州の半導体材料工場に約8,300万ドルを投資している。一方、Tata ElectronicsはBesiと協力し、アッサム州で先端パッケージング能力を開発している。NexperiaとTata Electronicsも、製造、組立、テストを対象とする提携を発表した。
なぜこのニュースが重要なのか?
この全体像は、AIの拡大が単に高速なプロセッサーの可用性だけに依存しているのではなく、相互に結び付いたエコシステムに依存していることを示している。メモリ、パッケージング、インターコネクト、電力、材料、製造装置は潜在的なボトルネックとなっており、政府と民間の投資は生産能力を地理的に再配分している。
欧州のギャップは明確に浮かび上がっている。Global Electronics AssociationとDECISION Études & Conseilの報告書によると、EUに本社を置く企業が占める割合は、EUのデータセンターチップ市場でわずか6%、サーバーの製造・組立で7%、クラウドインフラで8%にとどまる。2021年以降、欧州のサーバーシステム需要は年率36%で成長したのに対し、域内製造の成長率はわずか20%だった。
しかし、これらの数字は、すべての発表が実際の生産能力に転換されたことを意味しない。SK hynixとIntelの協議はなお予備的なものであり、一部のプロジェクトは2035年までの計画として発表されている。また、売上予測や資金調達は、製品の成功や工場の準備完了を証明するというより、市場の動向を反映するものだ。したがって、実務上の問題は発表された投資額だけではなく、これらのプロジェクトが大規模生産を実現し、材料と電力を確保し、上昇する設計コストのもとで経済的な利益を達成できるかどうかである。