フォルクスワーゲンは、内部の品質検査で一部の高電圧バッテリーセルが品質要件を満たしていないことが判明したことを受け、複数の市場で自社の電気自動車「数千台」をリコールする準備を進めている。入手可能な情報によると、対象となる車種にはID.3、ID.4、ID.7、ID. Buzzに加え、Cupra Bornが含まれ、2023年から2026年に製造された車両が対象となる。
同社は、最終的な対策が提供されるまで、所有者にバッテリーを80%を超えて充電しないよう求めている。この警告は、特定の車種でこの割合を超えて充電すると、フォルクスワーゲンが「熱暴走」と呼ぶ現象、すなわちバッテリー内部で熱が伝播し、火災につながる可能性があることに関連している。
対象車両について分かっていること
今回の措置は、今年初めに実施された、約10万台の電気自動車を対象とする過去の世界的なリコールに続くものだ。米国では、フォルクスワーゲンはすでに10月初め、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)にリコールを届け出ており、2023年型から2026年型までのID.4、22,524台が対象となっている。
同社は英国でもリコールを発表している。一方、情報が公表された時点では、ドイツでのリコールに関する完全な詳細は、ドイツ連邦自動車交通局(KBA)にまだ登録されていなかった。
原因特定までの暫定措置
フォルクスワーゲンは、問題の根本原因や必要な修理をまだ特定していない。同社によると、フォルクスワーゲングループの製品安全委員会は、バッテリーセルの供給元であるSK Battery Americaに対し、特定の製造日と、影響を受ける製造期間の境界となり得る日付について「追加の説明」を求めた。
同社は、今回のリコールが、これまでのバッテリーリコールキャンペーンの対象ではなかった車両について、継続中の検証の一環として追加の現地調査を実施した結果であるとしている。米国では、フォルクスワーゲンは2024年1月18日から2026年8月7日までの間に22件の報告を受けている。
所有者にとって何が変わるのか
フォルクスワーゲンは、2026年11月27日に安全上のリスクを警告する通知書を送付し、修理が提供可能になった後に追加の通知書を送る見込みだ。それまでは、充電上限を80%とする措置は一時的な予防策であり、問題に対する最終的な解決策ではない。
米国の所有者は、問い合わせの際にリコール番号93EXを伝え、フォルクスワーゲンのカスタマーサービス(1-800-893-5298)に連絡できる。情報源は、記載された車種のすべての車両が影響を受けているとは示していない。同社は現在も、対象となる製造範囲とロットの特定に取り組んでいる。
なぜこのニュースが重要なのか
今回のリコールは、バッテリーの安全性が車種だけに関係するのではなく、特定の製造期間や供給元に関連するセルにも関係することを示している。そのため、包括的な修理を発表する前に、影響を受ける車両の範囲を特定することが重要になる。所有者にとって、充電レベルを一時的に下げるという推奨は、利用できるバッテリー容量を減らすものの、最も重要な問いにはまだ答えていない。すなわち、危険を取り除く恒久的な措置は何であり、それは各市場でいつ利用可能になるのか、という問いである。